政府は一九九〇年代半ばから住宅政策の市場化を推し進めた。公営住宅の供給はいっそう減少した。住宅公団は一九八一年に住宅・都市整備公団、九九年に都市基盤整備公団、そして二〇〇四年に都市再生機構に再編され、新しい機構は住宅建設の事業を大幅に減らした。住宅金融公庫は二〇〇七年に廃止され、民間の住宅ローン市場が拡大した。金融公庫の後継組織である住宅金融支援機構は住宅ローンの直接市場から退き、その証券化支援を行う。
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市場化する住宅政策のもとで、低所得者の住宅確保はより困難になった。また、住宅政策の中身は大きな変貌を遂げてきた。しかし、住宅政策が「中間層」「家族」「持家」を重視し、標準的なライフコースを歩む人たちを優遇する傾向には一貫性がある。低所得者、単身者、無配偶者、借家人に対する政策支援は、大半のケースにおいて、微量または皆無である。この点からいえるのは、住まいの「梯子」に加わっていない若年層が増える状況は住宅政策の組み立て方に深く関係するということである。
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